酒の嗜みは棄てても肺癌性の嗜みを止めるつもりはない。先々を見越して一箱参壱百円になるのなら一本につき50銭の課税となる。キリが良いので是非やってくれ。ぴっちり引かれる境界線と射幸心の煽り過ぎが小遣い稼ぎのネタを奪う昨今物に頼る幸福感が乏しくなりつつある。ここ数年来一番の幸せと云ったら食事であった。グルメブームを経験した私も一流ホテル級の味付けを幸運にも知ることが出来た。
恩師曰く「わしは味の魔術師じゃ」と焔めいておった、それに偽りはなかった。あからさまな自信だったのか御自身への呪いだったのか、今は何処で何をされてるのか知りませぬが丁度お姿を拝見した際の変わらぬ恩師の過ぎ行く孤独な影は勇気を与えて下さった。真剣さと厳しさと慎重さと臆病さと淋しさと優しさがクルクル回転する恩師の御心はしっかりと私の中に取り込まれております。恩師を食しその味を忘れないでいると云うことですご馳走様。今も悪評高い煙をプカプカしながらカチャカチャ叩いておるが睦月の幸福感は煙草に集約されていた。このスカイダイビング症候群同常習性は麻薬だ。そう云えば麻薬は嗜んだ事がない。合法ドラッグと云われる物を飲めば男はビンビン/女はヒーヒーらしいが生粋のエロチストからすれば何の興味もない。まぁ糞爺になっても「裏が観たいんじゃが･･･」と呟く猿には是非試してもらいたい。キーキーッ喚きながら昇天してくれ。犬に喰らわせてくれるわい。今はまだ煙草が買える、欲しいものは買える、仕事がある、食事も出来る、眠れる、日本がある。今はまだ良いが"出来る幸福"がこの先減っていくのであろう。健全な爺になったとき生まれてくる世代が幸せでありますように呪っておこう。煙が漂う時に感じる幸せは以上のようなことであった。
おばちゃん！煙草定食大盛りね！
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