Blogger Discrp

どぅーしてココに着ちゃったの?!
  ここは redo_chan という、よく分らない匿名ユーザーが鉄則から外れてブログっている Blog です。

文字を大きくする Ctrl or Cmd + + 小さくする Ctrl or Cmd + - 元に戻す Ctrl or Cmd + 0

KICKASS-キック・アス公開未定時レビュー

*
*
KICK-ASS — NOW PLAYING IN THEATERS

同名コミックを映画化したアクション・コメディ。予告動画、サイトから日本受けしそうなのだが未定。
未定の理由は察しが着く、興行収益が見込めないからだ。
AVATERやアリス程度で花咲く集客事情なら、わざわざ公開する映画ではない。
コミック「KICK-ASS」の認知度も低い。

~あらすじ~
舞台はNY。学校で同級女生徒に、からかわれてしまうボンヤリした少年デイブ、友人たちもオタクっぽい。
アメコミ喫茶で友人たちと屯するデイブが、ふと思う。
「誰もがヒーロー好きなのに、なんで誰もスーパーヒーローになりたがらない?」
二人の友人は「やってみた処で一日しか持たないジャン」と当然返す。
取り留めのない話の後、店を出て直ぐ知った悪ガキらにカツアゲされる普通の少年デイブ達。
窓から覗き見する大人はカーテンを閉める。母を亡くし父と二人暮らしの少年デイブは
コスチュームを購入。鏡の前で調子付く。



続きは、ネタばれ必死なのだっっ!引き返すならココ


建物を飛び渡る跳躍力もない、喧嘩も強くない、体力は並程度、何の能力もないデイブは
服下にコスチュームを着て勇む。その矢先、先日の悪ガキが車内窃盗する現場に立会う。
勇気を出して立ち向かうが虚しく、腹を刺され、よろけた挙句、車に跳ねられ全身骨折。
しかし、その結果全身にボルトを入れた体になり、ある程度の殴打に耐えられる身体能力を得る。

本格的に夜の街を、まずは迷い猫を訊き探して回るデイブ。
そして多数のギャングに追われる一人を助けるべく殺傷力のない武器を振り回し必死にかばう。
隣接する店の若者が携帯で撮影する中、殴られても諦めないデイブはギャング達を呆れさせ
退かせる。撮影していた若者が訊く「何者だよ?!」

「ハァハァ・・ぼくは KICKASS」
動画がYoutubeに流れ話題に。デイブは自宅のPCから広報活動する。
メディアが取り上げた事で、本作の敵役となるマフィアと、これに復讐心を持つ
元警官とその幼い娘にKICKASSという少年が記憶される。

デイブと似た年頃の息子をもつマフィア、家族を大事にしながら部下と仕事には厳しい。
防弾チョッキを着た娘に実弾を撃ち込み訓練する父。誕生日プレゼントに犬を冗談で願い父を
不機嫌にさせた後、バタフライナイフ!を乞い、父はホッとしてしまう、そんな父と娘。

気になる女生徒の頼みでマフィアの下っ端の溜り場へ行くことになる。
危うくなってスタンガン、しかしブループのボスは屈しない、その胸を貫く刃。
紫ヘアーにマスク、全身ブラックレザーのスーツを着た少女がバッサバッサと敵をニヒルに斬り刻む。
トドメ刺す毎に腰抜かしたデイブへ、ニコッと微笑む少女。狙撃で娘をサポートする父。
少女はチンピラらの麻薬売上金をバッグに詰めデイブに着いて来いと指示する。訳も解らず
後を追うデイブが漸く名を聞く。
「わたしはHIT GIRL! あれはBIG DUDDY!」
別れた後、就寝する自宅に2人が訪れ、誘いと注意を受ける少年デイブ。
個人的正義感と少しの自信で活動を始めた少年のヒーローごっこが本物を呼び寄せる結果になる。



冒頭からデイブのNC、コメディタッチの進行に、割と気軽な内容かと思っていたが
車で撥ね飛ばされる描写(無責任に車は走り去る)、HITGIRLの容赦ない殺害シーンに
コメディらしさはない。

~略~

父親役のニコラス・ケイジは少ない出番と弱い存在ではあるが、精神の歪んだ強くも
脆いアヤフヤなヒーローの側面をキッチリ演じている。REDMISTに騙され(彼も父に騙された
のだが、こうして跡目を継ぐのだろ)公開リンチされ半身を炎に焼かれ、助けた娘に
掠れた声で別れを告げる。ゆっくり頭を垂れ絶命するシーンが暗く、最初は死んだと思えなかった。

主役となる世代が10代なので日本で有名ではないが、アメリカの若手俳優が多数出演。
脇役まで良い俳優が揃っている。
HITGIRL役のクロエ・グレース・モレッツ、彼女のマスク姿が強烈にカッコいい。
後半は彼女が主役になるほど劇中では重要キャラ。アクションシーンは見事としか思えない。
初登場時は爽やかに人を殺す。父親の救出劇では暗闇の中(戦闘ゲームのようなリロード描写が
ニクい)暗視装置で敵を捕捉しガンガン打ち倒す。ストロボを使って目を眩ませトラップを
仕掛け、側面後方から飛び出し至近距離で頭を打ち抜くスローシーン。
復讐劇では歯をかみ締め、唇を開き、復讐に燃え突撃する。これは名ガンアクションの一つに
数えられる程。無敵過ぎて呆れるが、これが気持ち良い。殺せないキャラでもあるから安心して
彼女の活躍を楽しめる。最後の格闘では「エヘンエヘン」と苦しみ喘ぐ部分のみ子供らしさが
ある(HITGIRLは罪悪感の欠片も感じさせず敵を殺す。子供の残酷さを表現したとは言わないが)。
これだけ殺しておいて子供っぽさを出したズルい一幕。

マフィアの息子、父の本当の仕事に口を出し二代目を意識し始めたが容姿から少し頼りない役を
クリストファー・ミンツ=プラッセ。ぼっちゃん風情がよく似合う。
父の椅子に座り片手に銃をチラつかせドスの利いた台詞を真似して格好付く、
割ってはいる電話のベルに「クソ!」と言いつつ受話器を耳に当てると、ふぅっといつものマヌケ面。
口をポォ~っと開けた表情が最高に愛らしい。改造マスタングにKICKASSを乗せカーステから
聞こえる曲に合わせ二人が体でリズムを小刻みに揺らすシーンが微笑ましい。
個性的な俳優になって欲しい。

紹介俳優を以下リンクで確認できます。

Kick-Ass' UK Premiere
http://movies.yahoo.com/photos/red-carpet/gallery/2478/kickass-uk-premiere#photo2
Kick-Ass' LA Premiere
http://movies.yahoo.com/photos/red-carpet/gallery/2534/kickass-la-premiere

ほぼネタバレしてしまったが、この映画は、いまいちスッキリしない。
どこかバランスが取れていない、つまりアメリカンヒーローコミックのポイントを
抑えているからではないか。
青春コメディ感と同じくユーモア感を取り入れ、スピードの緩急を取り込んだアクション
決めるシーンはエスニックヒーロー的な演出、ここ一番でのバカバカしさも良い。
110分の尺で上手く半端に留めた脚本、時間を空けて何度も見られる映画(3回見た)。


しかし日本では未公開。いいや、未公開で良い。絶対公開しないで欲しい。絶対日本ではコケる。
興味を持って見たい!と行動したものだけが楽しめたら十分な映画。
アメリカでの収益だが実はプロモーターが駄目らしく成績をうまく伸ばせないでいるらしい。
劇中のヒーロー活動だがRealLifeSuperheroとして実際活動している一般人もいるらしい。
日本版DVDが数年先に発売されたら吹き替えの出来は不問にして購入したい。


HITGIRL登場時のBGMがコレ。向こうの子供向けヌイグルミShowのテーマ曲をカヴァー。
サバスのパラノイドもカヴァーしていたりと、パンキッシュアレンジが上手い。
今のバンドが敵わない曲調とバンド個性、時代を超えている。

0 件のコメント:

コメントを投稿