Queen/クィーンというバンドを知らなくても、Queen/クィーンの楽曲は大勢が知っている。「ドンドンタッ!ドンドンタッ!ウィー!ウィール!ウィー!ウィール!ロッキュー!!」という具合に始まる"ウィ・ウィル・ロック・ユー/We Will Rock You"は定期的に CM や時折 SE で採用されるコレだ。
また、KIRIN NUDAでは、"ドント・ストップ・ミー・ナウ/Don't Stop Me Now"が使用された。
数十年前から印象的で個性的、また合成を用いた CM を提供していた日清が近年制作した以下のコマーシャルにはホント感心した。カップヌードルは71年に発表され世界的ロングセラーを誇る商品なので70^80sを代表するバンドとしてボン・ジョビ版に続き、Queen の故フレディ・マーキュリーがデジタル起用されたのだろう。"ボーン・トゥ・ラブ・ユー/I Was Born To Love You"の日本語替え歌に合わせ、本人の声と口を合成したものだが非常に出来が好く驚いた。
「あ~コレね」と思えば充分だ。さて今更Queen/クィーンの楽曲を漁ろうと15枚のアルバムに手を出すのなら、ちょっとオススメはしない。勿論それはそれで良いのだが、最も手軽で最高の一枚(2枚組)がある。それは"ライブ・アット・ウェンブリー86年/ Live At Wembley'86"だ。ベストアルバムであり、ベストパフォーマンスなので「ちょっくらクィーンを聴いてみたいんですが」と言う方にオススメします。また"Live At Wembley'86" は、あらゆるロックライブの中でパフォーマンス、演奏、雰囲気共に最高だと思う。バンドの好き嫌いを出来る限り除外して贔屓目なしで見並べて、こう思う。クィーンは4人全員が歌えて作曲出来る。ミュージシャンである前に専攻と学歴がありインテリ揃いだ。各人が音楽以外の仕事を持つことも充分可能だった程、それぞれに才能を持ち合わせている。アルバム毎に趣きを変えつつ、楽器の音や各人のコーラスを何度も重ねて重ねて多重録音し、音に厚みを出すオーケストラ的な手法を通している。全員が作曲し歌えるので多彩な楽曲が集まっている。そうして80年半ば黄金期にスタジアム級の会場でライブツアーを行った。既にイギリスでは国民的バンドとして名声を得ていたこともあり、欧州各所で約100万人を導入。内ロンドン・ウェンブリースタジアムでは、2日で15万人を動員したライブだ。日当たり7万人、会場を見ると7万人ってホント凄い数だ。これをこうも煽り倒し魅了するフレディ・マーキュリー。円熟したバンドが見せる余裕あり安定した演奏内容に、約7万人の観衆が酔っている。全身から声を出し動き回る躍動的で温かいフレディを、バックメンバーが支え参加するライブシーン。初めてクィーンを知ったのが映画フラッシュゴードン程度ならクィーンを然程好きにはなれなかっただろう。しかし、このライブアルバムを聴いてしまうと一気に評価が上がると思う。クィーンを聴いて育ちビッグバンド、ビッグシンガーになった人は世界中にいる。
俄かファンが余り語っても仕方ない。クィーンの素晴らしさは他の詳しい方から見聞きして欲しい。非常に有難い事に、youtubeで"Live At Wembley'86"の映像が上がっている。全28曲収録中、バンドと会場との雰囲気が伝わる数曲を選曲し掲載してみよう。
One vision/ワン・ビジョン オープニング
観衆との掛け合い「やりやがる」と漏らすシーン。続く"Under Pressur"が盛り上がった会場をフォローする。デビッド・ボウイとの共作なので後半部の低音コーラスでボウイの声が少し聴こえる。
Under Pressure/アンダー・プレッシャー
フレディの歌唱力から"ロックオペラ"と言われていたクィーン。これが楽曲となり完成形になったとされた。中間のオペラパートは合唱団を使っていない。メンバーのコーラスを重ねて録音した。
Bohemian Rhapsody/ボヘミアン・ラプソディ
アルバムの中では、完成された楽曲を聴くことが出来るアーティストやバンドは多いけれど、やはりライブ/実演奏こそがミュージシャンの本領発揮であり、音楽を楽しむ行為なんだな、と思わせてくれるクィーンのライブでした。
おまけ
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