「ニート?けしからん。男たるもの金と名誉と女だ!」と仰る高年男性と楽しく話した回想録。
ニートなる定義が広範囲に適用され一部ではニート向けの前向きな談話も見掛ける。
「働いたら負け」との名言を残したニートシンボルは近年就職活動をしており恐らく何かしらの仕事をしているらしい。そうして、かつてニートの慎ましく頑な存在意義は既に消えうせようとしている。何故なら震災があったからだ。その代わり崇高な意義を持ち始めた”DT”に是は引き継がれていると考える。因みにDT/童貞の定義は明確ではない。精通さえ押し込め齢四十ともなれば仙人と云われても間違いでは無いだろう。
さて、今年のニートらしき層の発言を見ていると「実は多数のニートが働きたい意思を持っている」と感じる。ニートと云う言葉は広義になったので一様に纏めてしまうと見誤る。脅迫とも差別ともなり得る「ニート」と云う言葉の用法が以前と変わらぬようでは、使っている人の格が知れてしまうので注意した方が良い。実際は脛かじり(親がそれなりに裕福)や放蕩、先天的に怠惰な人格である、こう云ったニートは少ない気がする。大多数のニートは何らかの抵抗感や恐怖感を実社会に対し抱いているからこそ、ニート状態に在るかもしれない、と冒頭の御仁に話した。
この御仁「男は金と名誉と女だ!」と抜かす老人なので、コチラを舐めて掛かっているのは解り切っている。この相手の出方を見る為に「あ、僕ですか?僕はニートですテヘヘ」と言った私も悪いが”自称ニート”は相手を見るには最高のトラップだ。是非使ってみて欲しい、相手に優位性を与えると途端に態度が変わるからね。ツイッターでも有効だ、絡んで絡まれたタレント芸能人が偉そうに息巻くから。ついでにボロを出す。
閑話休題、多くのニートが抱えている抵抗感は社会に出ずして感じたものなのか、実経験に基づく苦悩が原因なのかは判らないが、私が思う処、散々貶された末に得た生き残り術、経験から得た感覚かと思う。見聞情報や雰囲気から社会の悪しき歪みを感じ取り影響を受け、社会性を断ち社会から意図的に遠ざかった状態を表すものじゃないかと想像する。働くことを拒むのはニート層ではなく、最早ナマポ/生活保護受給者が担っているだろうから。
「ニートども、取り敢えずお前ら働け」と言う発言または反射的論理は、もう的を外した発言である。「社畜乙」と刺しレスを貰えるだけ感謝しておこう。休職求職の状態でも「えっとニートかなw」と言えてしまう安易なこの言葉は、例えの様に扱いが簡単になる。安い物は大切には扱われないのと同じ。多民族国家になる道しかない運命かも知れないが、潜在的働き手は、このように居るのだ。
無能が大勢いても無意味と考えられるが、空気嫁るニートから敬遠される雇用側の問題、いや古く面倒で無駄な体質を残したままの営利団体ならば大きな口は叩けない。賢い労働者が増えると雇う側もこの確保と飼い慣らしに金銭を削がれる。働く事に楽しさを持ってもらおうする取り組みは数年前からあるが、多くはこれを行っていない。有能を集めて上手に飼う事が一番の目的となり、これを「社会人」という資格講習とし、既存の体質を踏まえて是に従い、忠実に真っ当に義務を果たすのなら、嫁るニート層から「社畜乙」と言われても可笑しな事ではない、と言えるのではないだろうか。
積極的なニート論を謳う人も居るけれど、本当にニートという言葉が広く示す状態に収まろうとする人間が多いのかは疑問だ、という意見。
16:55 via Saezuri
0 件のコメント:
コメントを投稿